朝の2時間の釣りが予想外に好調で、目的はほぼ達成。
気分は楽になったが、皆の貪欲さは相変わらずだ(笑)。主要ポイントの探索を続ける。
朝のポイントから1kmほど上流のエリアに3人で移動。ここでは、それぞれ思い思いの場所に散る。
私は荒瀬のブッツケで上流側はテトラ帯、下流は護岸という、これまで好んでやらなかった場所に入った。
テトラに乗ってガンガン瀬から釣り下る。
何事もなく、流れがマッタリとした開きまで来たところで、回収するルアーにギラン!とサクラのアタックがありショートバイト。
完全に気が抜けていた!反転時の白い腹が目に焼きつく。
しばし間隔をおいて、トゥウィッチングで誘うも反応なし。
ルアー回収時のアタックだったので、ファーストリトリーブのU字ターンで誘うと、淵尻の沈み石から飛び出してきたサクラが、またもやチェイス&反転。
ここまでルアーはディープフィート90MD(ヤマメ)。MDといっても、このルアーの泳層は浅い。レンジがあっていないと判断し、シュガーディープ90(ヤマメ)を、同じように泳がすが反応無し。
今度はレンジが深すぎて、後方から目に入らぬか?
ならばと、ここまでの中間レンジを泳ぎきるチェリーブラッド90MD(BBレインボー)をチョイス。
ダウンクロスにキャスト。しっかりと水にかませて深度を稼ぐ。
沈み石の上手でターン。
すると後方から突進してくるサクラが目に入った瞬間、ドンと来た!
今度はしっかりフッキング。
ただし、完全に追い食いなので無理はできない。なるべく浮かさぬようロッドテンションを調整。いつもよりジックリと時間をかけてランディング。
ネットに入った瞬間、フックアウトした。
この日の2本目は、54cm。

婚姻色が浮き出た、やせた個体だった。
こんなに成熟した個体でも、何度もアタックしてくるとは・・・。
ところで、サクラマスのチェイスからフッキングまでを、目にするのは初めての事だった。これは良い経験になった。何が良くて何が悪いのか、判らない事ばかりの釣りだが、ほんの少しだけ経験を積み上げられた気がする。
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この後、、探索を続けるも、次第に身体の筋肉がこわばり背中と腰が痛み出す。
無理もない。朝の4時から釣りを始めて、午後の2時までの10時間、昼食を挟んでぶっ通しだ(苦笑)。
精力的に動き回る仲間を尻目に、とうとう力尽き小雨降る護岸帯で横になる。
ベトナムの熱帯雨林で、雨に打たれながら休息する米兵の写真があったな、とぼんやりしているうちに、意識を失う。
(
その3につづく)